
10年働いた会社から突然の雇止め通告を撤回させた方法
私は日本で10年以上働いてきた外国人労働者です。
現在は6か月ごとの有期雇用契約で、製造業の工場に勤めています。
先日、母国で暮らす親類の介護のため、約1か月間の休暇を取得しました。
ところが休暇から戻ってきた後、契約更新の時期に上司から「次の契約は更新しない」と告げられました。
10年以上も同じ会社で働いてきたのに、急に契約を打ち切られるのは納得できません。
これは長期休暇を取ったことへの報復ではないかと感じています。

| 国 | – |
|---|---|
| 日本語能力 | N2程度 |
| 職種 | 工業製品製造業(定住者) |
| 就職ルート | その他の在留資格からの就職 |
| トラブル種別 | 労働条件に関するトラブル 言語・文化の違いによるトラブル |
| 参照元 | – |
まつむら10年以上にわたり契約更新を繰り返してきた場合、雇止めには「合理的な理由」が必要です。長期休暇を取得したことだけを理由とした雇止めは、合理性が認められない可能性があります。適切な相談窓口に相談して、あなたの権利を確認しましょう。
長期休暇の取得から雇止め通告までの経緯
母国の親類介護のための休暇申請
私の母国に住む親類が病気になり、介護が必要な状態になりました。
他に頼れる人がいなかったため、約1か月間の休暇を申請しました。
正直なところ、申請したのは休暇の2週間前でした。
急な話だったので、もっと早く言えなかったのです。
会社からは「困る」と言われましたが、最終的には休暇を認めてもらえました。
ただ、その時期はちょうど繁忙期で、会社にとっては大変だったようです。



長期休暇の申請は、できるだけ早めに行うことが望ましいですが、家族の緊急事態など、やむを得ない事情がある場合もあります。会社側も労働者の事情を考慮する必要があり、休暇を取得したことだけを理由に不利益な扱いをすることは許されません。
契約更新時に告げられた雇止め
休暇から戻り、普通に仕事を再開しました。
そして契約更新の時期が近づいた頃、上司に呼ばれました。
「今回で契約は更新しないことになった」と告げられたのです。
理由を聞くと、「会社として従業員の能力向上を進めている。あなたは日本語の理解能力が不十分で、職務能力が限界だと判断した」と言われました。
10年以上も働いてきて、今まで一度も日本語能力や職務能力について問題を指摘されたことはありませんでした。
私は「納得できません」と反論しましたが、上司の考えは変わりませんでした。



長期間にわたり契約更新を繰り返してきた有期雇用労働者の場合、雇止めには「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」が必要です(労働契約法第19条)。今まで問題なく働いてきたのに、急に能力不足を理由にするのは、合理性が認められない可能性があります。
雇止めへの疑問と不安
上司から雇止めを告げられた後、私は混乱していました。
本当に日本語能力や職務能力が理由なのか、それとも長期休暇を取ったことへの報復なのか。
10年以上働いてきた会社です。
日本語も仕事の中で使ってきましたし、上司や同僚とも問題なくコミュニケーションが取れていました。
今まで能力について何も言われなかったのに、長期休暇を取った直後に急に「能力不足」と言われるのは不自然です。
会社は「長期休暇の直前申請で、繁忙期の対応が大変だった」とも言っていました。
やはり、長期休暇が本当の理由ではないかと感じました。



雇止めの理由が本当に合理的なものかどうかは、客観的に判断される必要があります。長期間問題なく働いてきた実績があるにもかかわらず、長期休暇取得後に急に能力不足を理由とされた場合、その真の理由が休暇取得への報復である可能性を指摘することができます。
相談センターで調べて分かった私の権利
友人に相談したところ、外国人労働者向けの相談センターを紹介されました。
そこで、私の状況について詳しく説明し、アドバイスを受けました。
長期間の契約更新がある場合の雇止めルール
- 契約が複数回更新されている場合
- 雇用が実質的に無期雇用と同視できる場合
- 労働者が契約更新を期待する合理的理由がある場合
- 上記に該当する場合、解雇と同様の基準で判断される


相談センターで教えてもらった重要なポイントは、長期間にわたり契約更新を繰り返している場合、雇止めには「合理的な理由」が必要ということです。
10年以上も契約を更新し続けてきた私のケースでは、単に「能力不足」と言うだけでは、合理的な理由とは認められにくいそうです。
特に、今まで能力について問題を指摘されたことがないのに、急に能力不足を理由にするのは不自然です。



労働契約法第19条は、一定の条件を満たす有期雇用労働者について、雇止めに「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」を求めています。10年以上にわたる契約更新の実績は、この条件を満たす強い根拠となります。
相談センターから会社への事情聴取
- 近年、従業員の能力向上を推進している
- 日本語の理解能力が不十分と判断した
- 職務能力が限界に達していると考えた
- 長期休暇が直前申請で繁忙期の対応が大変だった
相談センターが会社に事情聴取を行いました。
会社は上記のような理由を主張しましたが、センターから「長期にわたり契約更新を繰り返していることから、雇止めには合理的理由が必要であり、現時点ではその理由の合理性が十分でない」と説明されました。
会社は「法律のことは知らなかった」と述べ、対応を検討すると回答しました。



多くの会社は、有期雇用労働者の雇止めに関する法的ルールを十分に理解していないことがあります。相談センターなどの専門機関が間に入って説明することで、会社が法的リスクを認識し、態度を軟化させることも少なくありません。
私が取った具体的な行動計画
相談センターのサポートを受けながら、問題解決に向けて行動しました。
雇止めを告げられた経緯を詳しく記録する
まず、上司から雇止めを告げられた日時、場所、具体的な発言内容を詳しく記録しました。
「日本語能力が不十分」「職務能力が限界」と言われた具体的な言葉も書き出しました。
過去の契約書や勤務記録を全て集める
10年以上にわたる契約書、給与明細、勤務記録を全て集めました。
長期間にわたり問題なく契約更新されてきた実績を証明するためです。
外国人労働者向け相談窓口に相談する
外国人労働者向けの相談センターに行き、状況を詳しく説明しました。
センターのスタッフが私の権利について丁寧に説明してくれました。
長期間の契約更新がある場合の雇止めルールについて、詳しく教えてもらいました。
相談センターを通じて会社と交渉する
相談センターが会社に事情聴取を行い、雇止めの法的ルールについて説明してくれました。
会社は法律を知らなかったことを認め、対応を検討すると回答しました。
その結果、会社は雇止めを撤回し、前回と同じ条件で契約を更新することになりました。
契約更新後の仕事内容について確認する
契約更新が決まった後、今後の仕事内容について確認しました。
相談センターから会社に「今までと違う仕事をする場合は丁寧に教えてほしい」と助言があり、会社もこれを了承しました。
今後のキャリアと在留資格を見直す
今回の経験を踏まえて、今後のキャリアについても考えるようになりました。
在留資格の更新時期や、万が一の場合に備えた対応策も確認しました。
日本語能力をさらに向上させるため、日本語学校や資格取得も検討しています。
また、会社とのやり取りは今後も記録に残すようにしています。
まとめ:同じ悩みを持つ外国人労働者に伝えたいこと
長期間働いてきた会社から突然雇止めを告げられたときは、本当にショックでした。
でも、諦めずに相談窓口に行ったことで、状況が大きく変わりました。
- 長期間契約更新を繰り返している場合、雇止めには合理的理由が必要
- 長期休暇取得を理由とした雇止めは合理性が認められにくい
- 外国人労働者向けの相談窓口を活用して専門家のサポートを受けよう
- 会社が法律を知らないケースも多く、適切な説明で態度が変わることがある


私の場合、会社は雇止めを撤回し、契約を更新してくれました。
諦めずに行動したからこそ、仕事を続けることができたのです。
同じような状況で悩んでいる方がいたら、一人で抱え込まないでください。
外国人労働者にも守られる権利があります。
専門の相談窓口に行けば、きっと道が開けます。








