
レジでの母国語使用がクレームに、即解雇された体験
私はコンビニでアルバイトをしていた外国人です。
ある日、接客態度についてお客様からクレームが入り、店長から突然「辞めてほしい」と言われました。
実は、レジで母国語を使っておしゃべりをしていたことが原因でした。
マニュアルにも書いてあったし、注意もされていましたが、つい母国の友達と話してしまったのです。
次の仕事を見つける時間がほしくて、労働センターに相談しました。

| 出身国 | – |
|---|---|
| 日本語能力 | N3程度 |
| 職種 | 外食業(特定技能1号) |
| 就職ルート | その他の在留資格からの就職 |
| トラブル種別 | 労働条件に関するトラブル 言語・文化の違いによるトラブル |
| 参照元 | 東京都 – 平成22年東京都の労働相談の状況 |
まつむら1回のクレームだけでの解雇は、解雇権濫用にあたる可能性が高いです。ただし、マニュアル違反を繰り返していた場合は、解雇が正当化される場合もあります。解雇予告手当の支払いを受けることで、次の仕事を探す時間を確保できます。
クレームから解雇通告までの経緯
レジでの母国語使用とお客様のクレーム
私はコンビニで働き始めて半年ほど経っていました。
仕事には慣れてきて、レジ打ちや品出しも問題なくできるようになっていました。
ある日、同じ母国から来た友達がレジに来たとき、つい母国語で話しかけてしまいました。
「久しぶりだね」「元気?」といった簡単な会話でした。
その後も、暇な時間に一緒に働いている母国の友達とレジの中で母国語でおしゃべりをしていました。
日本語で話すと疲れるので、母国語で話すとリラックスできたのです。
しかし、それを見ていたお客様から店にクレームが入りました。
「レジの中で外国語でおしゃべりをしていて不快だった」という内容だったそうです。



職場での母国語使用については、会社の方針によって異なります。接客業では、お客様の前では日本語を使用するというマニュアルがある場合が多く、これに違反すると注意や指導の対象となります。ただし、1回のクレームで即解雇は、通常は解雇権濫用とされる可能性があります。
店長からの解雇通告と私の反応
クレームが入った翌日、店長に呼ばれました。
「昨日お客様からクレームが入った。レジで母国語を使っていたそうだね」と言われました。
私は「はい、友達が来たので少し話してしまいました」と答えました。
店長は「マニュアルにも書いてあるし、前にも注意したはずだ。お客様からのクレームは店にとってダメージが大きい。辞めてほしい」と言いました。
突然の解雇通告に驚きました。
「もう一度チャンスをください」とお願いしましたが、店長は「もう決めたことだ」と言いました。
次の仕事を見つけるまで時間がほしいと思い、労働センターに相談することにしました。



解雇には、「普通解雇」「整理解雇」「懲戒解雇」の3種類があります。この場合は「普通解雇」に該当しますが、解雇が有効となるには、「客観的に合理的な理由」と「社会通念上相当であること」が必要です。1回のマニュアル違反だけでは、通常は解雇の正当性が認められにくいです。
労働センターで知った私の権利
労働センターに相談したところ、私にも使える権利があることを知りました。
解雇権濫用の可能性と復職の検討
- 1回のクレームでの解雇は、解雇権濫用にあたる可能性が高い
- まずは復職の検討を会社に依頼する
- 復職できない場合は、解雇予告手当の支払いが必要


労働センターの担当者は、「1回のクレームだけで解雇するのは、解雇権濫用にあたる可能性が高い」と説明してくれました。
解雇権濫用とは、会社が正当な理由なく従業員を解雇することで、法律で禁止されています。
労働センターから店長に連絡を取り、復職の検討を依頼してくれました。
また、もし復職できない場合は、解雇予告手当の支払いが必要であることも伝えてくれました。



解雇予告手当とは、会社が従業員を解雇する際に、30日前に予告しない場合に支払う必要がある手当です。即日解雇の場合は30日分以上の平均賃金を、20日前に予告した場合は10日分以上の平均賃金を支払う必要があります。
店長の回答と解雇予告手当の支払い
労働センターから連絡を受けた店長は、次のように説明しました。
- 母国語でのおしゃべりは、マニュアルに違反している
- 以前にも注意していたが、改善が見られなかった
- クレームは店にとってダメージが大きい
- 雇用の継続はできないが、弁護士と相談して解雇予告手当を支払う
店長は、「クレームは店にとってダメージが大きく、雇用の継続はできない」としながらも、解雇予告手当を支払うことを約束しました。
私は、解雇予告手当の支払いがあれば、解雇については争わないことにしました。
解雇予告手当をもらうことで、次の仕事を探す時間を確保できると思ったからです。



解雇予告手当を受け取ることで、次の仕事を探す時間と経済的な余裕ができます。ただし、解雇予告手当を受け取った場合でも、解雇が不当であれば、労働審判や訴訟で争うことは可能です。
解雇予告手当を受け取るための行動計画
労働センターのアドバイスを受けて、私が取るべき行動が明確になりました。
労働センターに相談する
まず、東京都労働相談情報センターや法テラスなどの労働相談窓口に相談します。
解雇が正当かどうか、解雇予告手当の金額は適切かなどを確認してもらいます。
外国人向けの相談窓口もあるので、母国語で相談できる場合もあります。
解雇予告手当の金額を確認する
解雇予告手当は、平均賃金の30日分以上を支払う必要があります。
平均賃金は、過去3か月間の賃金総額を、その期間の総日数で割って計算します。
店長に、いつ、いくら支払ってもらえるのかを確認します。
書面で確約してもらう
口約束だけでは、後でトラブルになる可能性があります。
解雇予告手当の金額と支払日を記載した書面を作成してもらい、店長に署名・押印してもらいます。
これにより、支払いが確実になります。
離職票の退職理由を確認する
会社を辞めた後、離職票が発行されます。
離職票には退職理由が記載されており、「会社都合」か「自己都合」かによって、失業保険の給付条件が変わります。
解雇予告手当を支払った場合は、通常「会社都合」として扱われます。
離職票の記載内容を確認し、間違いがあれば訂正を求めます。
次の仕事を探す
解雇予告手当で生活費を確保しながら、次の仕事を探します。
在留資格によっては、転職時に手続きが必要な場合があります。
特定技能の在留資格の場合は、新しい会社が決まったら、入国管理局に「所属機関等に関する届出」を提出します。
失業保険の手続きをする
離職票を持ってハローワークに行き、失業保険の手続きをします。
会社都合退職の場合、雇用保険加入期間6か月以上で、待期期間7日後すぐに失業保険が給付されます。
自己都合退職の場合は、待期期間終了後2か月経過しないと給付されません。



解雇予告手当を受け取ることで、次の仕事を探す時間と経済的な余裕ができます。焦らずに、自分に合った仕事を探しましょう。
まとめ:同じ悩みを持つ外国人労働者に伝えたいこと
私と同じように、突然解雇を告げられた外国人労働者の方がいるかもしれません。
一人で抱え込まないでください。
- 1回のクレームだけでの解雇は、解雇権濫用にあたる可能性がある
- 労働センターに相談することで、解雇予告手当の支払いを求められる
- 解雇予告手当は平均賃金の30日分以上が必要
- 離職票の退職理由を確認し、失業保険の手続きを早めに行う


私は労働センターのサポートを受けて、解雇予告手当を受け取ることができました。
マニュアルを守ることは大切ですが、1回の違反で即解雇されるのは不当です。
もし解雇を告げられたら、すぐに労働センターや法テラスに相談してください。
私たち外国人労働者にも、日本で働く権利と守られる権利があります。
言葉の壁があっても、一人で悩まずに助けを求めることが大切です。









