
契約途中解雇には解決金請求の道がある?能力不足・欠勤を理由とした不当解雇
私は語学塾で英語を教えていた外国人講師です。
1年間の雇用契約を結び、派遣社員として働いていました。
契約期間がまだ3か月残っている時、突然、会社から解雇を通知されました。
理由は「指導力不足」と「年末年始の長期欠勤」だと言われました。
でも私は、採用時の模擬授業で合格しているし、授業について問題を指摘されたこともありませんでした。
年末年始の帰省も、派遣先と相談した上で決めたことでした。

| 出身国 | – |
|---|---|
| 日本語能力 | N2程度 |
| 職種 | 宿泊業(技術・人文知識・国際業務) |
| 就職ルート | 留学生からの就職 |
| トラブル種別 | 労働条件に関するトラブル 技能評価・試験に関する問題 |
| 参照元 | 平成30年東京都の労働相談の状況 – 外国人労働相談 |
まつむら有期雇用契約の途中で解雇するには、「やむを得ない事由」が必要です。単なる能力不足や欠勤だけでは、正当な解雇理由とは認められない可能性があります。契約残期間の給与を請求する権利について、専門家に相談してみましょう。
契約途中で解雇を通知されるまでの経緯
採用時に実施した模擬授業で認められた実力
私がこの会社に採用されたのは、約9か月前のことでした。
採用面接では、実際に模擬授業を行い、私の教え方を評価してもらいました。
その結果、採用が決まったのです。
入社してからも、授業の内容について会社から指導を受けたことはありませんでした。
生徒からのクレームもなく、順調に仕事を続けていると思っていました。
だから、解雇の理由が「指導力不足」と言われた時は、とても驚きました。



能力不足を理由に解雇する場合、会社は事前に改善の機会を与え、指導を行う必要があります。何の指導もなく突然解雇することは、解雇権の濫用と判断される可能性があります。
派遣先と相談して決めた年末年始の帰省
もう一つの解雇理由は、年末年始に長期欠勤したことでした。
私は母国に住む家族に会うため、年末年始に帰省することにしました。
もちろん、派遣先の語学塾と事前に相談し、了承を得た上での休暇でした。
授業のスケジュールも調整し、他の講師に代わりをお願いしていました。
授業に支障はなかったと思っていたのですが、会社は「長期欠勤を強行した」と言っています。
私と会社の認識には大きな違いがありました。



派遣労働者の場合、休暇の取得については派遣元会社に申請する必要があります。派遣先の了承を得ていても、派遣元会社に正式に申請していなければ、トラブルの原因になることがあります。
労働者派遣契約の解約と会社からの説明
会社の説明によると、私の件が原因で派遣先との労働者派遣契約が解約されたとのことでした。
そのため、会社に損害が発生していると言われました。
契約解約の責任を私一人に負わせようとしているのです。
私はこの会社との信頼関係はもう築けないと感じました。
勤務を続けることは求めませんが、契約残期間の給与は請求したいと考えました。



派遣契約の解約と労働契約の解雇は別の問題です。派遣先との契約が終了しても、派遣元会社との雇用契約が自動的に終了するわけではありません。有期雇用契約の期間中は、原則として雇用が保障されます。
不当解雇ではないか?私の権利を確認する
このままでは納得できないと思い、労働問題の相談窓口を訪れました。
そこで有期雇用契約における解雇のルールについて教えてもらいました。
私のケースでは、解雇が無効と判断される可能性があることが分かりました。



労働契約法では、有期雇用契約の期間中に解雇するには「やむを得ない事由」が必要とされています。この「やむを得ない事由」は、無期雇用契約の解雇よりも厳しく判断されます。
有期雇用契約の途中解雇に必要な条件
- 労働者の重大な非違行為(横領、犯罪行為など)
- 会社の経営破綻など事業継続が不可能な場合
- 労働者の心身の故障により職務遂行が不可能な場合


私の場合、「指導力不足」と「長期欠勤」が解雇理由とされていますが、これらは「やむを得ない事由」には該当しない可能性が高いとのことでした。
- 採用時の模擬授業で能力は確認済みだった
- 入社後に授業内容について具体的な改善指導を受けていない
- 年末年始の休暇は派遣先と相談の上で取得した
- 事前の警告や改善の機会がなく、いきなり解雇された



能力不足を理由とする解雇の場合、会社は労働者に対して改善の機会を与え、指導を行った上で、それでも改善が見られない場合にのみ解雇が認められます。いきなりの解雇は不当解雇と判断される可能性が高いです。
交渉の結果、解決金を得て合意退職へ
解雇と合意退職の違い
- 解雇の場合
- 会社が一方的に雇用契約を終了させる
- 解雇理由によっては失業手当に影響
- 履歴書に解雇と記載する必要がある場合も
- 合意退職の場合
- 双方の合意により雇用契約を終了
- 解決金など条件交渉が可能
- 円満な形で退職できる
相談窓口のスタッフが会社と交渉してくれました。
有期雇用契約の解雇に関する法律上の考え方を会社に説明し、解決条件を調整してくれたのです。
最終的に、会社は解雇を撤回し、私は合意退職という形で雇用契約を終了することになりました。
さらに、会社から解決金を受け取ることもできました。



不当解雇を争う場合、裁判だけでなく、労働審判や民事調停など様々な解決方法があります。また、相談窓口を通じた交渉で解決するケースも多くあります。
契約途中の解雇に対処するためのステップ
私の経験を踏まえて、契約途中で解雇を通知された場合の対処法をまとめました。
解雇通知を書面でもらう
口頭で解雇を告げられた場合は、必ず書面での通知を求めましょう。
解雇の日付、理由などが記載された書面は、後で交渉する際の重要な証拠になります。
解雇理由を詳しく確認する
会社に対して、解雇の具体的な理由を説明してもらいましょう。
「解雇理由証明書」の発行を求めることもできます。
雇用契約書を確認する
自分の雇用契約書を見直し、契約期間、業務内容、解雇に関する条項などを確認しましょう。
有期雇用契約の場合は、契約期間中の解雇には厳しい制限があります。
派遣社員の場合は、派遣元会社との契約内容を確認することが重要です。
会社と交渉する
解雇が不当だと判断された場合は、会社と交渉しましょう。
解雇の撤回、解決金の支払い、合意退職への変更など、様々な解決方法があります。
在留資格への影響を確認する
退職後の在留資格への影響を確認しましょう。
「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザの場合、退職後は速やかに入国管理局に届出が必要です。
次の仕事を探す場合は、在留資格で認められた活動範囲内の仕事を選ぶ必要があります。
行政書士に相談すると、適切なアドバイスを受けられます。



契約途中の解雇に直面した場合、焦らず冷静に対処することが大切です。専門家のサポートを受けながら、自分の権利を守るための行動を取りましょう。
まとめ:有期雇用契約で働く外国人の方へ
私と同じように、契約途中で解雇を言い渡されて困っている方がいるかもしれません。
- 有期雇用契約の途中解雇には「やむを得ない事由」が必要
- 能力不足を理由とする解雇は、事前の指導なしには認められにくい
- 不当解雇の場合、解決金を得て合意退職できる可能性がある
- 専門家に相談することで、有利な条件で解決できる場合がある


私は専門家の力を借りて、解雇を撤回させ、解決金を得て合意退職することができました。
諦めずに行動することで、状況は変えられます。
もし不当な解雇に直面している方がいたら、一人で悩まず専門家に相談してください。
あなたには契約で約束された期間、働く権利があります。








