
外国人がセクハラ被害に遭ったとき特定技能の在留資格を守れる?
私はフィリピンから日本に来て、特定技能1号として宿泊業で働いていました。
日本語能力試験N3を取得し、日本での仕事に真剣に取り組んでいました。
でも、職場の上司から性的な嫌がらせを受け続けることになるとは思ってもいませんでした。
宿泊業で働く外国人がセクハラ被害に遭った場合でも、在留資格を維持しながら問題解決する方法があります。

| 出身国 | – |
|---|---|
| 日本語能力 | N3程度 |
| 職種 | 宿泊業(特定技能1号) |
| 就職ルート | 母国からの就職 |
| トラブル種別 | 労働条件に関するトラブル 言語・文化の違いによるトラブル 登録支援機関との連携不全 |
| 参照元 | 法テラス – 「会社で私にセクハラ<=性的にいやな思いをすること>をする人がいます。どうすればよいですか。」 |
まつむら「セクハラを訴えたら在留資格が取り消される」と恐れていませんか?実は、外国人労働者にも日本人と同じ権利があり、適切な対応をすれば在留資格を守りながら問題解決できます。実際のケースから、あなたが今できることを確認しましょう。
職場でセクハラを受けるまでの経緯
ホテルで働き始めた頃から始まった上司の異常な行動
私がホテルで働き始めて数週間後、上司の行動が気になり始めました。
最初は肩を触られる程度でしたが、次第に胸やお尻を触られるようになりました。
「フィリピン人は明るいね」「スタイルがいいね」などと、性的な言葉を投げかけられることもありました。
私は日本語がある程度できるので、言われている言葉の意味がすべて分かります。
最初は「やめてください」と日本語で何度も伝えましたが、上司は笑って聞き流すだけでした。
登録支援機関に相談しましたが、「文化の違いかもしれない」「もう少し様子を見ましょう」と言われるだけでした。
本当に助けてくれるのか、不安になりました。



セクシュアルハラスメント(セクハラ)は文化の違いではなく、明確な人権侵害です。男女雇用機会均等法により、会社はセクハラを防止する義務があり、登録支援機関には外国人労働者を適切に支援する責任があります。「様子を見る」という対応は不適切です。
強く拒否した結果、脅迫を受けることに
ある日、勇気を出して上司にはっきりと言いました。
「もう絶対にやめてください。これ以上続けるなら、誰かに相談します」。
すると上司の態度が一変しました。
「あまりうるさく言うと、クビにするぞ。ビザも取り消されて、フィリピンに帰ることになるぞ」と脅されました。
私は特定技能1号の在留資格で働いています。
この仕事を失ったら、日本にいられなくなるのではないか。
家族のために送金できなくなるのではないか。
そんな不安で、夜も眠れなくなりました。



男女雇用機会均等法では、セクハラの相談をしたことを理由に解雇や不利益な扱いをすることは明確に禁止されています。また、セクハラを理由とした解雇は不当解雇となる可能性が高く、在留資格も「やむを得ない理由」として保護される可能性があります。
在留資格を失わずにセクハラ問題を解決できるのか?
私は「特定技能1号」の在留資格で宿泊業で働いています。
セクハラを訴えたら、本当に解雇されて在留資格を失うのでしょうか。
そして、日本で働き続けることはできるのでしょうか。
友人に相談すると、「セクハラは犯罪になることもあるよ。ちゃんと相談できる場所がある」と教えてくれました。
でも、外国人の私が日本の法律を使って自分を守れるのか、とても不安でした。



外国人労働者も日本人と全く同じ労働法の保護を受けます。セクハラは人権侵害であり、被害を訴えることは正当な権利です。適切に対応すれば、在留資格を維持しながら問題解決できます。むしろ、泣き寝入りすることで精神的なダメージが大きくなることの方が心配です。
労働局と法テラスで調べて分かったこと
友人と一緒に、労働局の総合労働相談コーナーや法テラスの情報を調べました。
次のことが分かりました。
セクハラ被害を訴えても在留資格は守られる!
- セクハラは男女雇用機会均等法で禁止されており、外国人労働者も日本人と同じ保護を受ける
- セクハラを理由とした解雇は不当解雇となり、在留資格も「やむを得ない理由」として保護される可能性が高い
- 労働局の総合労働相談コーナーでは外国語での相談が可能


「特定技能1号」の在留資格は、雇用契約が基盤になっています。
しかし、セクハラのような正当な理由で退職する場合、在留資格が即座に取り消されることはありません。
むしろ、セクハラを理由に解雇された場合は不当解雇として争うことができます。



出入国在留管理庁は、セクハラなど「やむを得ない理由」による転職の場合、在留資格の継続を認める方針を取っています。重要なのは、セクハラの事実を証明できる証拠を残しておくことです。
最初のステップとして、労働局の総合労働相談コーナーに連絡しましょう。
外国語での相談が可能で、会社への指導や助言、あっせん(話し合いによる解決)などのサポートをしてくれます。
また、会社に苦情相談窓口がある場合は、そこにも相談することができます。
セクハラの証拠(メッセージ、録音、目撃者の証言など)があれば、必ず保存しておきましょう。
注意点として、証拠がない場合でも相談はできますが、証拠があるほうが問題解決がスムーズになります。



セクハラ被害の証拠収集は、①上司からのメッセージやメール、②セクハラ行為の録音データ、③被害を受けた日時・場所・内容の詳細なメモ、④目撃者の証言などが有効です。証拠は必ず複数のコピーを取り、安全な場所に保管してください。
慰謝料請求と刑事告訴という選択肢もある?
- セクハラをした上司と、適切な対応をしなかった会社の両方に慰謝料を請求できる
- 内容が悪質な場合は「不同意わいせつ罪」などの刑事犯罪として告訴できる
- 弁護士費用が心配な場合は、法テラスの民事法律扶助制度を利用できる
- 刑事告訴を考える場合は、まず警察に相談する


調べてみると、セクハラ被害には民事と刑事の両方の対応方法があることがわかりました。
民事では、セクハラをした上司と適切な対応をしなかった会社の両方に慰謝料を請求できます。
慰謝料の金額はケースによって異なりますが、一般的に数十万円から数百万円の範囲です。
- セクハラをした上司個人:直接的な加害者として慰謝料を請求できます
- 雇用主である会社:適切な対応をしなかった場合、使用者責任として慰謝料を請求できます
- 登録支援機関:特定技能外国人の適切な支援を怠った場合、責任を問える可能性があります
刑事面では、内容が悪質な場合は「不同意わいせつ罪」などの犯罪として告訴できます。
胸やお尻を触られた、無理やりキスされたなどの行為は、刑事犯罪に該当する可能性があります。
犯罪になるかどうかは、近くの警察署に行って相談してください。
弁護士費用が心配な場合は、法テラスの民事法律扶助制度を利用できます。
収入が一定基準以下の場合、弁護士費用の立て替えや無料法律相談を受けることができます。
自己判断で進めず、外国人支援の専門家に相談しながら進めることが成功への近道です。



セクハラ問題の解決には複数の方法があり、状況に応じて最適な対応が異なります。まずは労働局への相談から始め、必要に応じて弁護士や警察への相談を検討することをおすすめします。外国人だからといって権利が制限されることはありません。
セクハラ被害に遭った私が今すぐ行動すべき6つのステップ
調べた結果、私が今すべきことは次の通りだと分かりました。
セクハラの証拠を徹底的に記録・保存する
最も重要なのは、セクハラの証拠をできるだけ多く残すことです。
①上司からのメッセージやメール、②セクハラ行為の録音(スマートフォンのボイスレコーダー機能を活用)、③被害を受けた日時・場所・内容の詳細なメモ、④目撃者がいた場合はその証言を記録しておきます。
証拠は必ず複数のコピーを取り、クラウドストレージやメールで自分宛に送信するなど、安全な場所に保管してください。
労働局の総合労働相談コーナーに連絡する
労働局の総合労働相談コーナーに連絡し、セクハラの状況を詳しく説明します。
外国語での相談が可能なので、母国語で正確に状況を伝えることができます。
労働局は会社への指導や助言、あっせん(話し合いによる解決)などのサポートをしてくれます。


会社の苦情相談窓口にも正式に相談する
会社に苦情相談窓口がある場合は、そこにも正式に相談します。
相談したという記録を残すため、できれば書面やメールで相談内容を提出し、会社がどのような対応をしたか(またはしなかったか)を記録しておきます。
これは後々、会社の責任を問う際に重要な証拠となります。
専門家に在留資格と法的対応について相談する
専門家に、在留資格を守りながらセクハラ問題を解決する方法を相談します。
行政書士や弁護士など、外国人労働者の問題に詳しい専門家に相談することで、在留資格を維持しながら問題解決する最適な方法を見つけることができます。
費用が心配な場合は、法テラスの民事法律扶助制度を利用できます。


必要に応じて警察への相談を検討する
セクハラの内容が悪質な場合(身体を触られた、無理やりキスされたなど)は、刑事犯罪として警察に相談することも検討します。
「不同意わいせつ罪」などの犯罪に該当する可能性があります。
近くの警察署に行き、通訳が必要な場合は通訳サービスを利用できます。
新しい職場を探し、転職活動を始める
現在の職場で働き続けることが困難な場合、新しい職場を探します。
特定技能1号の在留資格は転職が可能なので、同じ宿泊業または他の特定技能対象分野(介護、飲食料品製造業、外食業など)で新しい職場を見つけることができます。
転職する際は、セクハラ被害を理由とした転職であることを出入国在留管理局に説明し、証拠を提出することで、在留資格の継続が認められる可能性が高くなります。
登録支援機関が適切に支援してくれない場合は、別の登録支援機関に変更することも検討しましょう。



セクハラ問題は時間が経つほど証拠が薄れ、解決が困難になります。できるだけ早く行動を起こすことが重要です。特に証拠の保存は最優先で行ってください。一人で抱え込まず、必ず労働局や専門家に相談してください。
まとめ:同じ悩みを持つ外国人労働者に伝えたいこと
私と同じように、セクハラやつらい状況に悩んでいる外国人労働者の仲間がいるかもしれません。
一人で抱え込まないでください。
- セクハラは明確な人権侵害であり、外国人労働者も日本人と同じ保護を受ける
- セクハラを理由に解雇されても、在留資格は「やむを得ない理由」として保護される
- 労働局の総合労働相談コーナーでは外国語での相談が可能
- 慰謝料請求や刑事告訴という法的措置も選択肢にある


私もこれから、労働局や専門家の助けを借りながらセクハラ問題の解決を目指します。
日本で真面目に働いてきた私たちには、尊厳を守られる権利があります。
同じように悩んでいる仲間がいたら、勇気を出して相談してください。
私たちは一人ではありません。助けてくれる人や制度が必ずあります。









