
日本語が原因で解雇?復職できた外国人の体験談
私は専門サービス業で働いていた外国人の正社員です。
在留資格は「技術・人文知識・国際業務」で、母国では大学を卒業しています。
ある日、職場で同僚がミスをしたのですが、なぜか私のせいにされて、上司から「もう帰れ、明日から来るな」と言われました。
私は日本語での説明がうまくできず、その場では何も言い返せませんでした。
翌日から出社しなくなり、その後会社から電話がありましたが、内容がよく理解できませんでした。
これは解雇なのか、それとも私が勝手に辞めたことになるのか分からなくなりました。

| 出身国 | – |
|---|---|
| 日本語能力 | N3程度 |
| 職種 | 宿泊(技術・人文知識・国際業務) |
| 就職ルート | 留学生からの就職 |
| トラブル種別 | 言語・文化の違いによるトラブル 労働条件に関するトラブル |
| 参照元 | 平成29年東京都の労働相談の状況 – 外国人労働相談 |
まつむら「帰れ」「来るな」という発言が解雇の意思表示かどうかは、その後の会社の対応によって判断されます。このケースでは、会社が復職を望んでいる可能性もあります。言葉の壁による誤解を解くためにも、外国人労働者相談窓口などの第三者を通じて状況を確認することをおすすめします。
職場での誤解から出社しなくなるまでの経緯
同僚のミスを私のせいにされた
その日は忙しい日でした。
私は自分の仕事を一生懸命やっていました。
すると突然、上司が怒った顔で私のところに来ました。
「お前がやったんだろう!なんでこんなミスをするんだ!」と大声で言われました。
しかし、それは私がやった仕事ではありませんでした。
同僚が担当していた作業だったのです。
私は「違います」と言おうとしましたが、上司の怒りは収まりませんでした。
日本語でうまく説明することができず、ただ「私じゃないです」としか言えませんでした。



職場でのコミュニケーショントラブルは、日本語能力だけの問題ではありません。会社には外国人従業員が理解できるよう配慮する義務があります。一方的に責められた場合、その場で無理に反論せず、後で冷静に状況を説明できる場を設けることが大切です。
「帰れ」と言われて翌日から出社しなかった
上司は私の話を聞いてくれませんでした。
最後に「もう帰れ!明日から来なくていい!」と言われました。
私はショックで、何も言えずにその場を離れました。
帰り道、「これは解雇されたのだ」と思いました。
母国では上司が「来るな」と言えば、それは解雇を意味します。
だから翌日から出社しませんでした。
数日後、会社から電話がありました。
でも電話の内容がよく分かりませんでした。
早口の日本語と、電話特有の聞き取りにくさで、何を言われているのか理解できなかったのです。
怖くて電話に出なくなりました。



日本では、上司が感情的に「帰れ」と言っても、必ずしも正式な解雇を意味しません。正式な解雇には、30日前の予告または解雇予告手当の支払いが必要です。会社からの電話に出られない場合は、メールやSNSなど別の手段で連絡を取ることも検討してください。
相談窓口で分かった会社の本当の意図
友人の紹介で、外国人労働者の相談窓口に行きました。
相談員の方が会社に事情を聴いてくれることになりました。
すると、驚くべきことが分かりました。
会社は私を解雇するつもりはなく、むしろ復職してほしいと思っていたのです。
会社側の説明は次のようなものでした。



このケースでは、会社と労働者の間に大きな認識のずれがありました。会社は「やる気がないなら帰れ」という意味で発言したのに対し、労働者は「解雇」と受け取りました。このような誤解は、外国人労働者と日本人上司の間でよく起こります。
会社側が説明した状況
- 日本語でのコミュニケーションが難しいことは採用時から認識していた
- 最近、遅刻やミスが増えていたため注意したかった
- 「帰れ」は解雇の意図ではなく、やる気を確認したかっただけ
- その後の電話は「続けたいなら戻ってきてほしい」という内容だった
会社は、私の日本語能力の向上も含めて、やる気があるなら雇用を続けたいと考えていました。
一方で、もし辞めたいなら退職手続きを取るようにと電話で伝えたつもりだったそうです。
私はその電話の内容が理解できていなかったのです。



電話でのコミュニケーションは、対面よりも難しいものです。重要な内容は、メールやLINEなど文字で確認することをおすすめします。また、相談窓口などの第三者を通じてコミュニケーションを取ることで、誤解を防ぐことができます。
話し合いの場が設けられた
解雇と自主退職の違い
- 解雇の場合
- 会社都合なので失業手当が早く受け取れる
- 解雇予告手当(30日分の賃金)を受け取れる場合がある
- 自主退職の場合
- 失業手当の受給に2か月の制限期間がある
- 在留資格によっては滞在期間に影響する可能性
- 復職の場合
- 雇用が継続されるため在留資格の心配がない
- 職場環境の改善を求めることもできる
相談窓口の方が間に入り、会社と私の話し合いの場を設けてくれました。
その場で、会社は私に対して「引き続き働いてほしい」と伝えてくれました。
私も仕事を続けたかったので、復職することに決めました。
会社側も、今後は日本語でのコミュニケーションについてサポートすると約束してくれました。
- 無断欠勤の期間がどう扱われるか(有給休暇扱いなど)
- 今後のコミュニケーション方法について会社と合意を得る
- 困ったときの相談先を確認しておく
- 書面で復職の合意内容を残しておく



復職する場合は、今後同じような問題が起きないよう、会社と具体的な対策を話し合っておくことが重要です。例えば、重要な指示は文字で確認する、分からないことがあれば遠慮なく質問できる雰囲気を作るなど、お互いの努力が必要です。
同じ状況になったら取るべき6つの行動
私の経験から、同じような状況になった方へのアドバイスをまとめました。
感情的にならず、その場を離れて冷静になる
上司に怒られたときは、頭が真っ白になりがちです。
その場で言い返そうとせず、まずは冷静になる時間を作りましょう。
感情的な状態では、日本語での説明はさらに難しくなります。
何を言われたか、日時と内容を記録する
いつ、誰に、何を言われたかをメモしておきましょう。
母国語でも構いません。
この記録は、後で相談するときに役立ちます。
すぐに相談窓口に連絡する
外国人労働者向け相談ダイヤルは多言語で対応しています。
「解雇されたのか分からない」という状況でも相談できます。
一人で判断せず、専門家に状況を伝えてください。
会社からの連絡には文字で対応する
電話での日本語は聞き取りにくいものです。
「日本語の電話は難しいので、メールかLINEで連絡してください」と伝えましょう。
文字でのやり取りは、後で確認できる証拠にもなります。
第三者を通じて会社の意図を確認する
相談窓口の方に会社へ連絡してもらいましょう。
会社が本当に解雇する気なのか、それとも誤解なのかを確認できます。
第三者が間に入ることで、冷静な話し合いが可能になります。
今後の対応を決める
状況が分かったら、復職するか、退職するか、補償を求めるかを決めます。
どの選択をする場合も、在留資格への影響を考慮することが重要です。
相談窓口や行政書士など、専門家のアドバイスを受けながら決めましょう。



言葉の壁によるトラブルは、外国人労働者にとって非常にストレスが大きいものです。しかし、一人で抱え込まずに相談することで、思わぬ解決策が見つかることも多いです。まずは相談窓口に連絡してみてください。
まとめ:言葉の壁で悩む外国人労働者へ
日本語でのコミュニケーションは、本当に難しいです。
特に仕事中のトラブルでは、パニックになって何も言えなくなることがあります。
- 「帰れ」「来るな」という発言が必ずしも解雇を意味するわけではない
- 電話が難しければ、メールやLINEなど文字でのやり取りを求める
- 相談窓口を通じて会社の本当の意図を確認できる
- 誤解が解ければ、復職できる可能性もある


私は相談窓口の方のおかげで、会社との誤解を解くことができました。
今は職場に戻り、以前より良い関係で働けています。
困ったときは、一人で判断せずに相談してください。
言葉の壁があっても、助けてくれる人はいます。
諦めないでください。








