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プレス機の安全装置を無効化!会社が送検された事例

プレス機の安全装置を無効化!会社が送検された事例

この記事には広告・プロモーションが含まれています。

私は金属製品の加工工場で技能実習生として働いていた外国人です。

在留資格は「技能実習2号」で、プレス機械を使った金属加工を学んでいました。

ある日、工場に労働基準監督署が来て、会社が送検されることになりました。

理由は、プレス機械の安全装置を無効にして作業をさせていたからです。

本来は両手で操作しないと動かない安全装置がついていましたが、それを切り替えて足踏み操作で使えるようにしていました。

実はこの工場では、過去にも同じ理由で技能実習生が怪我をしていたのです。

職業が工業製品製造業の体験談
出身国インドネシア
日本語能力N4程度
職種工業製品製造業(技能実習)
就職ルート母国からの就職
トラブル種別労働条件に関するトラブル
参照元厚生労働省 – 技能実習生の実習実施者に対する監督指導、送検等の状況(令和4年)
本日の体験者
まつむら

プレス機械には、作業者の手が挟まれないよう安全装置の設置が法律で義務付けられています。その安全装置の切替えキーは、プレス機械作業主任者が保管しなければなりません。安全装置を無効にして作業させることは重大な労働安全衛生法違反であり、刑事罰の対象となります。

もくじ

プレス機械作業の危険性と安全装置の重要性

プレス機械とは何か

プレス機械とは、金属の板を強い力で押して、様々な形に加工する機械です。

車の部品や家電製品の部品など、私たちの身の回りの多くの製品がこの機械で作られています。

しかし、非常に強い力で動くため、手を挟まれると大怪我をする危険性があります。

そのため、日本の法律では、プレス機械には安全装置を設置することが義務付けられています。

まつむら

プレス機械による労働災害は、指の切断や手の骨折など重篤な怪我につながることが多いです。厚生労働省の統計によると、毎年多くのプレス機械による労働災害が発生しており、その多くは安全装置の不備や不適切な使用が原因です。

両手操作式安全装置の仕組み

両手操作式安全装置の特徴
  • 両手で同時にボタンを押さないと機械が動かない仕組み
  • 機械が動いている間は必ず両手がボタンの上にある状態になる
  • 手が危険な場所(金型の間)に入ることを物理的に防ぐ
職業が工業製品製造業の体験談

私が使っていたプレス機械には、「両手操作式安全装置」がついていました。

これは、両手で同時に2つのボタンを押さないと機械が動かない仕組みです。

機械が動いている間は必ず両手がボタンの上にあるので、手が挟まれる心配がありません。

この安全装置は、作業者の命を守るために非常に重要な役割を果たしています。

まつむら

両手操作式安全装置は、ボタンから手を離すと機械が停止するか、次の動作に移らない設計になっています。これにより、作業中に手が危険な領域に入ることを確実に防ぎます。

安全装置が無効にされていた現実

切替えキーが常に差しっぱなしだった

入社して最初の研修では、安全装置の使い方を教わりました。

しかし実際の作業では、安全装置を無効にして足踏み操作で作業するのが当たり前になっていました。

プレス機械には、安全装置を切り替えるためのキーがついています。

本来、このキーはプレス機械作業主任者が保管し、必要な時だけ使用するものです。

しかし私の工場では、キーが常に機械に差しっぱなしになっていました。

誰でも簡単に安全装置を無効にできる状態だったのです。

まつむら

労働安全衛生規則では、プレス機械作業主任者に安全装置の切替えキーを保管させることを義務付けています。キーを機械に差しっぱなしにすることは明確な法律違反です。

足踏み操作で作業させられた理由

会社が安全装置を無効にした理由
  • 両手操作より足踏み操作の方が作業が速い
  • 生産性を上げて納期に間に合わせたい
  • 「ベテランなら安全装置がなくても大丈夫」という誤った考え
  • 安全よりも効率を優先する企業文化

なぜ安全装置を無効にしていたかというと、足踏み操作の方が作業が速いからです。

両手操作だと、材料をセットしてから両手でボタンを押す必要があります。

しかし足踏み操作なら、手で材料をセットしながら足でスイッチを踏めば、すぐに加工が始まります。

会社は生産性を上げるために、安全を犠牲にしていたのです。

まつむら

足踏み操作で作業すると、材料をセットしている最中に誤ってスイッチを踏んでしまったり、手を引っ込める前に機械が動いてしまったりする危険があります。このような「うっかりミス」が重大な労働災害につながります。

過去の労働災害と送検の経緯

実は私が入社する前に、この工場では労働災害が起きていました。

同僚の技能実習生が負傷していた

私が入社する数年前、プレス機械で作業中の技能実習生が怪我をしたそうです。

その時も安全装置を無効にして作業させていたことが原因でした。

労働基準監督署が調査に入り、会社は是正勧告を受けました。

しかし、しばらくすると会社は同じことを繰り返していたのです。

私が働いている間も、切替えキーは常に機械に差しっぱなしでした。

まつむら

一度労働災害が起きて是正勧告を受けたにもかかわらず、同じ違反を繰り返すことは非常に悪質です。労働基準監督署は、このような会社に対して刑事処分も含めた厳しい対応を取ります。

会社と事業主が書類送検された

  • 実習実施者(法人)
    • プレス機械作業主任者に切替えキーを保管させていなかった
  • 事業主(個人)
    • 同様に切替えキーの保管義務に違反していた

過去に労働災害を起こしていたにもかかわらず、同じ違反を続けていたことを重く見た労働基準監督署は、捜査に着手しました。

その結果、会社(法人)と事業主が、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されました。

被疑事実は「プレス機械作業主任者に厚生労働省令で定める事項(切替えキーの保管)を行わせなかったこと」です。

まつむら

労働安全衛生法違反で有罪となった場合、法人には最高1億円の罰金、事業主には6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。また、送検されると会社名が公表されるため、社会的信用も大きく失われます。

安全に働くために知っておくべきこと

この経験から、私は安全に働くことの大切さを学びました。

STEP

使用する機械の安全装置について正しく理解する

新しい機械を使う前に、どのような安全装置がついているか、正しい使い方は何かを確認しましょう。

研修で教わった内容をメモに取り、いつでも確認できるようにしておくと安心です。

STEP

安全装置を無効にした作業を指示されたら断る

上司や先輩から「安全装置を切って作業しろ」と言われても、危険な作業は断る権利があります。

労働安全衛生法では、危険な作業を拒否しても不利益な扱いを受けないことが保障されています。

STEP

危険な作業環境を記録しておく

安全装置が無効になっている、切替えキーが差しっぱなしになっているなど、危険な状況を見つけたら記録しておきましょう。

可能であれば写真を撮るか、日時と状況をメモしておくと証拠になります。

STEP

外国人技能実習機構に相談する

危険な作業環境について、外国人技能実習機構に相談することができます。

母国語で相談できる窓口があるので、言葉の壁を心配せずに相談できます。

STEP

労働基準監督署に申告する

外国人技能実習機構に相談しても解決しない場合、労働基準監督署に直接申告することができます。

申告は匿名でも可能であり、申告を理由に解雇などの不利益な扱いを受けることは法律で禁止されています。

STEP

怪我をした場合は必ず労災申請する

万が一、仕事中に怪我をした場合は、必ず労災保険の申請をしてください。

会社が「労災にしないでほしい」と言っても、あなたには労災申請する権利があります。

労災が認められれば、治療費の全額と休業中の賃金の一部が補償されます。

まつむら

安全装置を無効にして作業することは、作業者の命に関わる重大な問題です。「みんなやっているから」「先輩に言われたから」という理由で危険な作業を受け入れないでください。あなたの身体は、どんな生産性よりも大切です。

まとめ:安全な職場環境は当然の権利

私のいた会社は、安全を軽視したために送検されました。

しかし、もし労働災害が起きていたら、被害を受けるのは私たち作業者です。

本記事のまとめ
  • プレス機械の安全装置を無効にして作業させることは重大な法律違反
  • 安全装置の切替えキーは作業主任者が保管しなければならない
  • 過去に労働災害があっても改善しない会社は送検される可能性がある
  • 危険な作業は断る権利があり、外国人技能実習機構労働基準監督署に相談できる
職業が工業製品製造業の体験談

私は今、別の会社で働いています。

今の会社では安全装置が正しく管理されており、安心して作業することができています。

安全な職場環境で働くことは、すべての労働者の当然の権利です。

「生産性のため」「納期のため」という理由で、あなたの安全が脅かされることがあってはなりません。

危険な作業環境を見つけたら、勇気を出して相談してください。

あなたの命を守れるのは、あなた自身です。

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この記事を書いた人

技術・人文知識・国際業務、技能実習、特定技能専門。建設組合職員として、外国人労働者を巡るハラスメントや差別、労働条件の食い違いによる逃亡など、多くのトラブルを目の当たりにしてきました。現在は行政書士として、「外国人材と企業の双方が幸せになれる関係づくり」をミッションに活動。ミスマッチ防止・入社後サポート・定期面談を通じて、日本への失望を減らし、「日本で働いて良かった」と思える人を増やす支援を行っています。

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